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台風一過、深みの増した青空の下、風雨になぶられた屋根の補修に。

葺き替えが追いつかず、薄くなってしまった箇所から雨漏り。

サシガヤが出来ないほど痛んだ屋根にくさかんむり流、藁で屋根を葺いて雨漏りを防ぐことに。

ブルーシートやトタン板で補修したものは痛々しく見えるけど、これならやわらかい表情で補修することが出来る。

せっせと作業しながらふと、昔の自分はこういう仕事は職人というプライドが邪魔してしたくなかっただろうなぁ、、って。

サシガヤが出来ないほど痛んだ屋根は「葺き替え」という究極で確実な選択肢しか持ち合わせていなかったし、そうすることで満足してもらえる美しい屋根を葺いてみせる自信もあった。

けど今は、こんな藁を使ってとりあえずの補修をやっている。
はて、あのころのプライドはどこへいったのか?

抜けるような青空の下ではっと気付いた。
別にプライドを捨てたわけじゃなく、プライドの種類が変わったんやなぁ、って。

今は自分の都合じゃなくて、屋根と、住んでる人と対話して、その時のベストの答えを草で導き出すことが出来る。

「にがす」とか「いなす」とかいう、じぃちゃんばぁちゃんの口からよく出てきていたモノゴトとの関わり方の知恵みたいなもの。

それがやっとこさ体現出来るようになってきたのかな。

どんな屋根でも「繕えます」。

これが今の僕のプライドかな。

藁での補修、うん、悪くない。
いつか葺き替えの準備が整うまで、
ひとまずこれで。

相良育弥

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